文京区
稲荷神社【腰掛稲荷】
菊花石
特別天然記念物の菊花石は岐阜県根尾村に産する岩石で、割った切面に菊花状の模様が現れる。近年庭石や飾石として珍重されている。赤褐色朱紫などの岩石の地肌に白や菊紋が点在する。中には菊紋の直径が20センチに及ぶものもある。当社の菊花石は高さ97センチ、幅85センチ、重さ1.1トン。22センチ大の菊紋が三箇所ある。平成に入り、所有する崇敬者の転居に伴い奉納され社宝とした。
稲荷神社【腰掛稲荷】について
通称腰掛稲荷の辺りは古くから地形小高い丘を成し、四方の見晴らしも良かった。ある時三代将軍徳川家光公鷹狩りの折、休息で大木の切株に腰掛けられ、「絶景なり」としばし辺りを愛でられ、傍らの小祠を拝して立ち去られた。歳月を経て里人らこの伝来を世に伝えんと社殿を建立し、神号正一位腰掛稲荷と称し、篤く崇敬した。現在の社殿は関東大震災後に再建され、昭和42年に改築したものである。
【鎮座地】東京都文京区目白台3-26-1
(平成26年3月寄稿)
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