文京区
富士神社【駒込富士】
区指定有形民俗文化財
掛軸
この掛軸は三幅とも表具の仕様が同じで、同形の朱印(「官幣大社浅間神社久須志神社」印)が捺されていることから、御三幅(ごさんぷく)として使用されたと考えられる。富士講の祭壇で、中央に「御身抜(おみぬき)」、左に「小御嶽石尊大権現」、右に「富士山弥陀三尊二猿」の御影を掲げるもの。富士登山の際にも御三幅を講員が背負い、山頂で飾り拝んだ。中央と左の掛軸は区指定有形民俗文化財に指定されており、右の「弥陀三尊二猿」が一連の資料として平成30年に追加指定された。縦43.3センチ、横22センチ。
富士神社【駒込富士】について
当社は本郷村の名主2名が天正元年(1572)駿河の富十浅間社を勧請したもので旧本郷村にあった。寛永6年(1629)加賀藩前田家が上屋敷を賜るにあたり、その地にあった浅間社はこの地に移転した。社伝によれば延文年間(1356~ 61)には既に現在の社地は富士塚と呼ばれ、一説によると前方後円の古墳といわれる。
【鎮座地】東京都文京区本駒込5-7-20
(平成30年7月寄稿)