渋谷区
穏田神社
狛犬
「地球上のいかなる生物にも似ていないのが特徴」(永瀬嘉平『狛犬考』より引用)と表現されるように独特の風貌が目を引く。この狛大はもともと小松侯爵(元・小松宮)邸(現青山学院初等部のあたり)にあったもの。空襲によって全焼した神社を再建すべく、侯爵邸の邸内社を譲り受けることになり、その際一緒に狛犬も移築された。詳しい出自は不明だが、首の下に「飾帯(しょくたい)」(正装時の飾り帯)を付けていることから朝鮮の狛犬と見られる。
移築は深夜、牛車によって行われた。
右側に狛犬が見える。(昭和25年)
右側に狛犬が見える。(昭和25年)
穏田神社について
穏田の地名は渋谷川が穏田川と呼ばれたことに由来する。天正18年(1590)徳川家康が関東の領主となり、先に本能寺の変で家康に武功をたてた伊賀家がその恩賞として翌19年にこの穏田の地を賜ってから、さらに祭儀が盛んに行われるようになった。
【鎮座地】東京都渋谷区神宮前5-26-6
(平成29年5月寄稿)
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