新宿区
稲荷鬼王神社
区指定有形文化財
水盥台石
通称「力様(りきさま)」(全高1メートル)。鬼形のこの水盥石は、人々に病や苦しみを与える邪鬼を力士が四股を踏んで追い払っている姿である。言い伝えによるとこの盥石は加賀美某の邸内にあったが、毎夜水を浴びるような音がするので、家宝の刀で切りつけたところ、その後家人に病災がたびたび起いちた。そこで天保4年(1833)に切り付けた刀と共に当社に寄進された。鬼形の肩辺に刀痕がある。この刀痕に盥水を注ぐと熱病や夜泣きが治まると云われ、今も参拝者が絶えない。共に寄進された刀は奉納翌年に盗難に遭い、行方知れずである。(由緒書参照)
稲荷鬼王神社について
承応2年(1653)、当所の氏神として稲荷神社が創建された。その後百姓田中清右衛門が、旅先での病気平癒感謝から、紀州熊野より鬼王権現を勧請して天保2年(1831)に稲荷神社と合祀、稲荷鬼王神社となった。
【鎮座地】東京都新宿区歌舞伎町2-17-5
(平成26年2月寄稿)
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