千代田区
神田神社【神田明神】
錦絵 江戸名所百景
神田明神曙之景
この錦絵は歌川(安藤)広重の晩年の作品で、安政4年(1857)に制作された。絵柄は早朝、神職、巫女、仕丁が日の出を迎えている光景を描いている。江戸時代、小高い丘(神田台)に祀られていた神田明神には、日の出を拝む人々が足を運んだ。日の出の参詣者が多くなってきたため、文政8年(1825)にはその時に神事も執り行われるようになり、ますます参拝者が増えたという。ここから富士山や筑波山そして海が遠望でき、まさに江戸の名所であった。
江戸の町は安政2年大地震に見舞われたが、この絵はその復興の願いが込められ、夜明けがイメージされているという。
江戸の町は安政2年大地震に見舞われたが、この絵はその復興の願いが込められ、夜明けがイメージされているという。
神田神社【神田明神】について
天平2年に創建され、江戸総鎮守として崇敬された。現社殿は昭和9年に再建。大江新太郎を中心に、神社建築としては最初期にあたる鉄骨鉄筋コンクリート造りという耐火耐震構造で建立された。さらに総漆朱塗が施されている。
【鎮座地】東京都千代田区外神田2-16-2
(平成26年6月寄稿)
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